SEOUL · CITY HALL

18時と21時。ヒナが閉まる時間から逆算して歩くソウル図書館

市庁駅5番出口の前に立つ旧ソウル市庁。会員証なしで階ごとに回る順番と、平日の夕方がいい理由

公演前日の午後、ヒナに残された時間は夜9時まで。ところがソウル図書館は、部屋ごとに閉まる時間が違いました。ヒナはいつものように、いちばん早く閉まる部屋から逆算していきます。

晴れた晩秋の午後、広い広場の端に立って時計塔を見上げて笑うヒナ。開いた手帳と腕にかけたコート、背後に縦長の窓が並ぶ4階建ての灰色の石造建築と中央の塔の丸い時計、1階中央の木の扉三つと低い石段、円錐形の常緑樹の列、その奥にそびえるガラスの曲面の高い建物。編集イメージ。

11月18日、水曜日の午後。ヒナはソウルに着いたばかりです。東京のマーケティング会社で公演の宣伝を担当する21歳で、月に2回ほど、公演とグッズを目当てにソウルへ来ます。今月1日にソウル子ども大公園を歩いて帰ってから、まだ2週間ちょっと。今回の公演は、明日木曜日の夜です。宿に小さなスーツケースを置くと、今日の午後と夜がまるごと空いていました。

午後遅く、宿の窓辺の小さな机の前に立ち、スマートフォンと開いたメモ帳を見比べながら鉛筆で二行書くヒナ。計算するように少しすぼめた唇、窓から斜めに差す低い秋の光。編集イメージ。
メモ帳のいちばん上に並べて書いた二行、18:00と21:00。

ヒナが選んだのは、市庁駅のすぐ前にあるソウル図書館です。日が早く沈む晩秋なので、夜まで長くいられる暖かい屋内が欲しかったのです。ソウル図書館は、資料を読みたい人なら誰でも利用できます。会員証のない旅行者でも、中に入って書架の本を開けるということです。しかもこの建物は1926年に建てられた旧ソウル市庁で、本を読まなくても見るものがたくさんあります。

宿で利用時間の表を開いたヒナの指が、一瞬止まります。同じ建物なのに、部屋ごとに閉まる時間が違うのです。1・2階の一般資料室は平日の夜9時まで開いていますが、3・4階の資料室は夕方6時に閉まります。ヒナはメモ帳のいちばん上に、「18:00」と「21:00」を並べて書きました。「私はショーの時間から決めるんです」といういつもの口ぐせどおり、今日は閉まる時間二つがショーの時間です。

この記事は、ヒナの水曜日の午後と夜をたどります。始まりは、市庁駅5番出口から図書館に入るまでの道です。会員証なしでできること、階ごとの部屋、6時に閉まる部屋を先に回る順番を、順に書きました。6時を過ぎても開いている1・2階、夜9時まで座れる考えの縁側、平日の夕方と週末のどちらがいいかもまとめています。閉まる時間の違う部屋が一つの建物に集まっているとき、どこから回れば取りこぼさないか。それがこの記事の中心です。

The Cue

ソウル図書館は、ソウル市中区世宗大路110、ソウル広場の前に立つ旧ソウル市庁の建物です。1・2号線 市庁駅5番出口を出てすぐです。1926年に建てられた建物で、登録文化財第52号。2012年10月26日に図書館として開館しました。図書館の資料を読みたい人なら、誰でも利用できます。閉まる時間は部屋ごとに違います。1・2階の一般資料室は火〜金21:00、土・日18:00に閉まります。3階の旧市長室・ソウル資料室、4階の世界資料室、2階のデジタル資料室は火〜日18:00に閉まります。毎週月曜日は休館です。

始める前に
  • 駅・出口: 1・2号線 市庁駅5番出口。バスは「ソウル広場」停留所(02641)に172・405・472番、空港バスは「市庁・ソウル新聞社」停留所(02706)に6005番。
  • 開館時間: 1・2階 一般資料室 火〜金09:00〜21:00、土・日09:00〜18:00。
  • 6時に閉まるところ: 3階 旧市長室・ソウル資料室、4階 世界資料室、2階 デジタル資料室 — 火〜日09:00〜18:00。
  • 休館日: 毎週月曜日、日曜日を除く法定祝日。11月は2・9・16・23・30日。
  • 会員証なしで: 書架の本を読む、無料Wi-Fi「Seoul」、1階のインターネットPC(30分)、2階案内デスクで充電器の貸し出し、ロッカー。貸出は会員のみ。
  • 見どころ: 3階 旧市長室 · 4階 世界資料室(60か国の大使館・文化院が寄贈した本と工芸品) · 1・2階 考えの縁側。

何番出口から出るか — 市庁駅5番出口、ソウル広場前の旧庁舎

ソウル図書館へは、1・2号線 市庁駅5番出口から出ます。住所はソウル市中区世宗大路110です。ソウル広場の前、ソウル市庁の新庁舎のすぐ前に立つ旧ソウル市庁の建物が、いまの図書館です。ヒナは宿の近くから2号線に乗り、市庁駅で降りて5番出口から地上へ。出口を出てスマートフォンの時計を見ると午後3時半で、ヒナはその時刻をメモ帳に書きました。

カカオマップで見る — 市庁駅

晴れた晩秋の午後、広い広場の端の歩道を歩きながら前方の灰色の石造建築を見つめるヒナの斜め後ろ姿。腕にかけたコート、遠くに小さく見える人たちと開けた空。編集イメージ。
市庁駅5番出口を出て、ソウル広場前の旧庁舎へ。

ヒナは出発前に、出口の番号を一つだけメモ帳に書いてきました。公演会場の近くの駅で出口を間違え、開演直前に迷ったことが何度もあるからです。地図アプリに駅名だけを入れると、駅の真ん中を起点に道を描くことがあります。だから初めてなら、「市庁駅5番出口」を別に書いておくと安心です。大きな駅ほど、出口の番号を一つ先に決めておくと迷いません。

地下鉄の代わりにバスでも来られます。「ソウル広場」停留所(02641)には、幹線バスの172・405・472番が停まります。夜遅くには、深夜バスのN62・N73番もこの停留所に停まります。「市庁前・徳寿宮」停留所(02286)には401・402・406番などの幹線バスが通り、「市庁駅」停留所(02503)にはマウルバスの鍾路09・鍾路11番が停まります。停留所の番号を地図アプリに入れれば、名前の似たほかの停留所と迷いません。

空港から直接来るなら、空港バスの停留所も近くにあります。「市庁・ソウル新聞社」停留所(02706)には、空港バス6005番が停まります。「乙支路入口駅ロッテホテル」停留所(02639)には、6701番と深夜のN6701番が停まります。6701番は「プレスセンター」(02507)と「市庁駅ザ・プラザホテル」(02699)の停留所にも停まります。ヒナは次に空港から直接来るときのために、これらの番号をメモ帳の後ろのほうに書き写し、停留所名の横に小さな飛行機を描きました。

この図書館へは、車を置いて来るほうがいいでしょう。駐車スペースがかなり少ないので、図書館はできるだけ公共交通を使ってほしいと呼びかけています。駐車料金は10分ごとに1,000ウォンで、平日の09:00〜18:00だけかかります。高さ2.3mを超える大きな車は駐車場に入れません。ヒナのように地下鉄で来れば、駐車の時間や料金を計算する必要もありません。

会員証なしでできること — 読書、Wi-Fi、インターネットPC、ロッカー

会員証がなくても、書架の本を取り出して読めます。ソウル図書館は、資料を読みたい人なら誰でも利用できます。会員だけが使えるのは、貸出や予約、保存書庫の利用など一部のサービスです。本を借りて帰らないなら、旅行者も書架の前で好きなだけ読めるということです。ヒナも今日は本を借りるつもりはなく、読んで、見て、座っていられる場所を探しに来ました。

古い石造建築の1階玄関を入ってすぐ、白い柱のあいだを上る広い中央階段の前で立ち止まり、上の階を見上げるヒナ。腕にかけたコートと手に持った小さな手帳、明るい室内の光。編集イメージ。
会員証がなくても、書架の本を取り出して読める。

正門から入ったヒナが最初に探したのは、ロッカーです。ロッカーは1階ロビーに53台、4階の世界資料室の中に20台あります。鍵は1階ではなく、2階の廊下にある案内デスクで受け取ります。1階ロビーのロッカーは平日(火〜金)21:00、週末18:00まで使えます。ロッカーの締め切りがメモ帳の「21:00」と同じだと気づいたヒナは、その横に小さな鍵を一つ描きました。

ヒナは2階の案内デスクで鍵を受け取り、もう一度1階に下りてコートを入れます。手が空くと、足取りまで軽くなりました。今日は上の階から下の階へ、何度も階段を上り下りする予定なのです。コートのようにかさばる荷物は、入ってすぐ1階に預けておくと上の階を回るときに楽です。ただし、鍵を受け取るために一度2階へ上がる必要があることだけは覚えておきましょう。

スマートフォンは、図書館のどこでも無料Wi-Fiにつながります。Wi-Fiの設定で「Seoul」を選ぶだけです。バッテリーが心配なら、2階の案内デスクで充電器の貸し出しを申し込めます。1階ロビーにはインターネットPCが2台あり、会員登録なしで誰でも30分使えます。明日の公演のチケット画面を出しておかなければならないヒナにとって、充電器の貸し出しはいちばんうれしい一行でした。

旅行中に書類が必要なら、コピーと印刷もできます。コピーはA4が50ウォン、B4が70ウォン、印刷はA4が50ウォンです。スキャンは無料で、コピー・印刷の料金はクレジットカードか交通カードのT-money(Tマネー)で払います。ヒナは明日の会場への道をA4一枚に印刷しておこうか、少し迷いました。でも手で描いた道のほうが頭に長く残る気がして、結局メモ帳を開きます。

階ごとに何があるか — 1階から4階まで、閉まる時間とあわせて

フロア案内を先に見ると、ソウル図書館は階ごとに性格がかなり違います。1階には一般資料室1があり、その中に子ども資料のコーナーがあります。本の文化空間「ラボ(Lab)」と障害者資料室、授乳室、子ども用トイレも1階です。2階には一般資料室2とデジタル資料室、定期刊行物コーナーがあります。会員登録の窓口と中央案内デスクも2階です。

3階にはソウル資料室、ソウル記録文化館、旧市長室があります。4階は海外の本が集まる世界資料室です。1・2階の案内図には、男女別トイレと障害者用トイレ、エレベーター、階段が載っています。ヒナは1階から4階までの四つの階を、メモ帳に上から下へ積み重ねて描きました。そして公演の進行表を組むように、各階の横に閉まる時間を一つずつ書き添えます。

ピンクのニットの袖の手が鉛筆に力を込め、小さなメモ帳に四つの枠を縦に積み重ねて描くクローズアップ。枠ごとに小さな丸とバツと矢印、もう一方の手はメモ帳を下から支えている。編集イメージ。
四つの階を上から下へ積み、階ごとに閉まる時間を一つずつ。

閉まる時間を書き添えてみると、どこから回ればいいかがすぐに見えました。3階のソウル資料室と4階の世界資料室は、火〜日09:00〜18:00です。2階のデジタル資料室も、点字図書とオーディオブックをそろえた1階の障害者資料室も、同じ18時に閉まります。3階の旧市長室も火〜日09:00〜18:00です。1・2階の一般資料室だけが火〜金09:00〜21:00、土・日09:00〜18:00と、夜まで長く開いています。

午後3時半に着いたヒナには、18時まで2時間半が残っていました。そこでヒナは、セットリストを逆から組むように、上の階から下りてくることにします。6時に閉まる3・4階と2階のデジタル資料室を先に回り、夜9時まで開いている1・2階の一般資料室は夜に回す順番です。1階から順に上がっていくと、肝心の6時に閉まる部屋を逃しがちです。午後に着くなら、この順番をそのまま借りてください。

3階の旧市長室 — 1926年の旧庁舎、ソウル市長が60年あまり使った部屋

3階に上がる前に、ヒナは踊り場でスマートフォンを開き、建物の話から読みます。いまソウル図書館が使っているこの建物は、1926年に建てられました。2003年6月には登録文化財第52号に登録され、建物そのものが文化財になりました。ヒナは「1926」という数字をメモ帳のいちばん上に書いて、階段を上ります。

解放後、この建物は長いあいだソウル市の行政の中心、市庁でした。2008年3月、旧ソウル市庁舎のリモデリングが始まります。そして2012年10月26日、ソウル図書館が開館しました。行政の場だった旧庁舎が、市民のための図書館に生まれ変わったのです。ヒナは1926年から今年までを指で数え、メモ帳の隅に「100」と書きました。

3階のちょうど中央に、旧市長室があります。解放後から2008年5月までの60年あまり、歴代のソウル市長が使った執務空間です。当時の事務用品と家具が、そのまま再現されています。旧市長室は市長執務室61㎡、応接室64㎡、企画状況室130㎡に分かれ、合わせて255.3㎡、約77坪です。ロビーで「旧市長室の案内」を先に読んでいたヒナは、三つのうちいちばん広い企画状況室から入りました。

ヒナが長く足を止めたのは、企画状況室でした。ここには「文書で見るソウル特別市60年」、「歴代の市庁玄関の標語」、「ソウル、市民の歴史」の展示があります。ヒナの目をとらえたのは、市庁の玄関に掲げられていた標語でした。短い一文で通りがかりの人の足を止めるのは、ヒナが毎日している仕事だからです。標語の前で、ヒナは「ポスターのコピーを選ぶときと同じだ」と小さくつぶやきました。

薄暗く落ち着いた展示室で、低く長いガラスの展示台に少し身をかがめ、中の古い文書をのぞき込むヒナの横顔。両手で手帳を胸元に抱えている。編集イメージ。
3階の旧市長室・企画状況室。歴代ソウル市長が60年あまり使った空間。

応接室には、ソウルを訪れた各界の人物との接見の様子と、海外の姉妹・友好都市の紹介があります。海外の都市から贈られた品も、陳列ケースに並んでいます。ヒナは贈り物を一つずつ見ながら、どの国から来たのかを先に当ててみました。公演会場のグッズ売り場の前で、いつもしている遊びです。当たるかどうかより、当てようとするあいだに一つひとつを長く見られるのが、この遊びのいいところです。

執務室には、年表で見るソウル市の市政の歴史と、歴代ソウル市長の紹介があります。「ソウル市長の執務空間体験」も執務室にあります。ヒナは市長が座っていた机と、決裁文書の並んだ書架をしばらく眺めました。旧市長室は火〜日09:00〜18:00に開き、月曜日と法定祝日は休みです。18時という締め切りを思い出したヒナは、少し足を速めました。

同じ3階には、ソウル資料室とソウル記録文化館もあります。ソウル記録文化館は、3階の案内図で旧市長室の向かい、左側の区画にあります。ソウル資料室にはソウル市と関係機関が出した刊行物や学術誌、定期刊行物があり、資料は閲覧のみで貸出はできません。ガラスの書架には、ソウルの由来と歴史を紹介する資料や、法規・事例集のような古書が展示されています。ソウルを深く知りたい人なら、旧市長室とあわせて見ておきたい場所です。

4階の世界資料室 — 60か国の大使館・文化院から届いた本と工芸品

4階の世界資料室は、ソウルを旅する外国人にとって特にうれしい部屋です。どの書架にも、いろいろな言語の海外の原書が並んでいます。韓国を紹介する資料を集めたコリア・コレクション(Korea Collections)も、この部屋にあります。各国の大使館と文化院が寄贈した資料や、国外の刊行物も一緒です。閲覧席は全部で34席あり、腰を落ち着けてゆっくり読むのにも向いています。

人のいない午後遅くの閲覧室。ゆるやかに曲がる壁に沿って並ぶ木の書架と小さな卓上国旗の飾りが置かれた棚、木の床と空いた閲覧机、暖かい室内の明かり。編集イメージ。
4階の世界資料室。60か国の大使館・文化院が寄贈した本と工芸品。

この部屋には、60か国の大使館と文化院が寄贈した図書と工芸品も展示されています。大使館が寄贈した図書と逐次刊行物は借りられず、この部屋で閲覧だけできます。ヒナは国ごとに違う工芸品の展示をゆっくり通り過ぎ、新聞と雑誌のある一角へ向かいました。ここには東洋と西洋の新聞14種と雑誌46種があり、選ぶ楽しさがあります。公演の宣伝をしているヒナにとって、雑誌の表紙はいちばんの勉強材料でした。

雑誌の表紙を一枚ずつめくるうちに、ヒナはすっかり仕事の目になりました。タイトル文字の大きさと、写真を切り取った位置を一つずつ見比べます。表紙一枚に何色使っているかも、指で数えてみました。国によって、人を引きつける表紙の作り方が少しずつ違います。ヒナは次の公演ポスターで試したいアイデアを一つメモ帳の隅に書き、17時30分に階段で2階まで下りました。

2階のデジタル資料室 — 生成AI席は1日2時間、午後早めに

今日18時に閉まる部屋のうち、最後に残ったのは2階のデジタル資料室でした。ここには、有料のサブスクリプションサービスを使う生成AI専用席があります。ChatGPT、Gemini、Perplexity、Canvaが使えます。座席の予約は事前にはできず、その日に図書館に来た人だけができます。一人が1日に使える時間は2時間です。

会社でよくポスターの案を作るヒナは、リストのCanvaという名前にまず目が行きました。でも残り時間は30分で、この部屋は18時に閉まります。2時間をまるごと使うには、遅くとも16時前には席に着いていなければなりません。残念ですが、ヒナはこの席を次の訪問の時間割の最初の枠に回しました。AI席を使いたいなら、午後早めに来て、まずデジタル資料室に寄るのがいいでしょう。

夕暮れどき、上の階の閲覧スペースのガラスの手すりのそばでスマートフォンの時計を見てから、下の階の広い木の階段状の段を見下ろすヒナ。少し下がった口元、横に天井まで伸びる木の書架。編集イメージ。
生成AI席は1日2時間 — 次の訪問の最初の枠へ。

同じ2階には、定期刊行物コーナーと会員登録の窓口、中央案内デスクがあります。充電器を借りるのも、1階のロッカーの鍵を受け取るのも、2階の案内デスクです。初めて入って、何をどこですればいいかわからなければ、まず2階の案内デスクを探しましょう。ヒナは借りた充電器にスマートフォンをつなぎ、メモ帳の「18:00」の上にバツを付けました。もし1階から上がってきていたら、いまごろは4階のドアの前で時計ばかり見ていたはずです。

6時を過ぎても開いているところ — 1・2階の一般資料室と1階ロビーのロッカー

18時を過ぎても開いているのは、1・2階の一般資料室です。火〜金曜日は夜9時まで開いています。1階ロビーのロッカーも、平日は21時まで使えます。3・4階の資料室と旧市長室、2階のデジタル資料室は、この時間にはすべて閉まっています。だから6時を過ぎても図書館にいたいなら、1・2階で過ごせばいいのです。

ヒナはメモ帳の「21:00」の下に、残りの枠を書き直しました。3階の旧市長室から2階のデジタル資料室まで、18時に閉まる部屋はすべて回り終えています。残りの枠は、1・2階の一般資料室と1階ロビーのロッカーの二つでした。どちらも同じ21時に終わるので、今日の計算のなかでここがいちばん簡単です。コートはロッカーに入れたまま、ヒナは軽い足取りで2階の一般資料室2の書架のあいだへ入っていきました。

夕方の暖かい明かりの中、背の高い木の書架のあいだの通路で、目の高さの棚から本を半分引き出してほっとしたように笑うヒナ。もう一方の手に胸元で持った手帳。編集イメージ。
18時を過ぎても開いている2階の一般資料室2。

1階にも、18時に先に閉まる部屋が一つあります。点字図書と手話映像資料、オーディオブックをそろえた障害者資料室です。体の不自由な障害のある人と65歳以上の高齢者が、これらの代替資料を読んだり借りたりできます。一緒に旅する人にこうした資料が必要なら、18時前に1階から寄ってください。ヒナはこの部屋の名前も、次の訪問の時間割の午後の枠に書き写しました。

1・2階の考えの縁側と一般資料室 — 夜9時まで座って読める場所

夜を過ごすのにいちばんいいのは、1・2階の考えの縁側です。一般資料室の1階と2階のあいだを上下に吹き抜けにして作った空間です。本の詰まった高い壁面書架と、木で作った広い階段状の段が一緒にあります。壁面書架は、建築家ユ・ゴルがソウル図書館のファサード(建物の正面)の内側に沿って設計した作品です。1階の段から見上げると、本の詰まった壁が天井まで続いて見えます。

考えの縁側は、ふだんは友人や家族が集まって本を読み、くつろぐ読書の憩いの場です。ときには討論会や音楽会、講演会が開かれる、開かれた広場にもなります。ヒナは2階から下りてきて木の段の片側に座り、人々が席を選ぶ様子を眺めました。一人で来た人も、二人で来た人も、それぞれ居心地のいい段を見つけて座ります。公演が始まる前の客席のように静かに待つ空間だと、ヒナは思いました。

夜、2層吹き抜けのホールの広い木の階段状の段の中ほどに座り、膝の上に本を開いたまま、右側の天井まで続く木の書架を見上げてくつろいだ笑みを浮かべるヒナ。編集イメージ。
考えの縁側(センガンマル)、平日の夜9時まで座って読める木の階段。

書架は階ごとにテーマが分かれています。1階には子ども資料と総記、哲学、宗教、社会科学、自然科学、技術科学の本があります。2階には子ども向けの原書と芸術、言語、文学、歴史の本があります。ヒナは2階の芸術の書架の前で背表紙をゆっくり眺め、2冊選んで段まで下りてきました。読みたいテーマを先に決めれば、1階に行くか2階に行くかがすぐ決まります。

一般資料室の閲覧席は全部で72席で、そのうち4席は障害者席です。探している本があれば資料検索PC8台を使えばよく、コピー機も2台あります。自動貸出返却機も6台ありますが、本を借りられるのはソウル図書館の正会員と準会員だけです。会員証のないヒナには、選んだ本を考えの縁側で読むだけで十分でした。ヒナは本のページの合間にメモ帳を開き、明日の開演時刻から宿を出る時刻までを逆に書いていきました。

平日の夜と週末、いつ行くのがいいか — 月曜日は休館

ソウル図書館は、平日に行くか週末に行くかで見られる場所が変わります。平日(火〜金)の夜は1・2階の一般資料室が21:00まで開き、1階ロビーのロッカーもその時間まで使えます。ただし3・4階の資料室と旧市長室、デジタル資料室は、平日でも18:00に閉まります。だからすべての階を見るなら、午後に来て上の階から回る順番がいいでしょう。考えの縁側で本を読むだけのつもりなら、6時を過ぎて来ても3時間残っています。

夜の閲覧室。暗くなった小さな格子窓のある曲面の壁の書架と天井の線状の照明、灰色の三角形のベンチのそばに立ち、読んでいた本を閉じてスマートフォンの時計に目を落とすヒナの横顔。名残惜しくも満足した表情。編集イメージ。
21時が近づいた一般資料室、読んでいた本を閉じる時間。

週末(土・日)は、すべての部屋が18:00に閉まります。1階ロビーのロッカーも週末は18時までなので、荷物を受け取る時間も一緒に早まります。週末に行くなら、夕方より昼ごろに行って、3・4階からゆっくり回るのがいいでしょう。上の階から下りてくる順番は、週末もそのまま使えます。ただし、最後の枠の考えの縁側まで、すべて18時に終わることだけは覚えておきましょう。

予定を立てる前に、休館日も確認しておきましょう。ソウル図書館は毎週月曜日が休館です。日曜日を除く法定祝日と、国が定めた臨時の休日も休みです。今年の11月は2日、9日、16日、23日、30日が月曜日で、休館になります。このほかに館長が必要と定めた日も事前の告知のうえで休むので、行く前に図書館のお知らせを一度見ておくと安心です。

毎月22日には、もう一つ決まりがあります。その月の22日が火〜金曜日なら、「消灯の日」の行事で09:00〜20:00の短縮運営になります。今年の11月22日は日曜日なので、この短縮運営には当たりません。12月22日は火曜日なので、この日は20時に閉まります。年末に行く予定なら、この日を避けるか、少し早めに行けば大丈夫です。

夜9時、旧庁舎を出て — ノアに送った逆さまの時間割

21時が近づくと、ヒナは2階の案内デスクに充電器を返しました。1階のロッカーからコートを出して着込み、空いたロッカーの扉を閉めて正門を出ます。ソウル広場のほうへ数歩歩いたところで、ヒナは振り返りました。1926年に建てられた石造りの建物が、夜空の下で静かに立っています。午後3時半に初めて見上げたあの建物の中で、ヒナは5時間あまり過ごしたことになります。

夜の広場の端の歩道で、コートの前を合わせて立ち止まり、肩越しに振り返って温かく笑うヒナ。背後にぼんやりと明かりのともった時計塔のある石造建築と、その奥のガラスの曲面の高い建物、散らばる夜の灯り。編集イメージ。
5時間あまり過ごした石造りの建物を振り返って。

ヒナは今日描いたメモ帳の1ページを写真に撮り、ノアに送りました。いちばん上の18:00と21:00の下に、4階から1階まで逆さまに積み上がった時間割です。添えた言葉は「今日は閉まる時間がショーの時間でした。上から下りてきました」の一行でした。ノアの返事はすぐに来ます。「階が逆さまに立ってる地図は初めて見ました」

ヒナは市庁駅5番出口のほうへ歩きながら、メモ帳を閉じました。明日の夜の公演までは、まだひと晩と昼がひとつ残っています。次にソウルに来たら、午後早めに来てデジタル資料室のAI席に先に座り、Canvaでポスターの案を一つ作ってみるつもりです。2時間をまるごと使うには、次の時間割の最初の枠は16時前でなければなりません。そこまで計算してしまった自分が少しおかしくて、ヒナは一人で小さく笑いました。

Common Mistakes — よくある失敗

  • 会員証がないからと入らない

    資料を読みたい人なら誰でも利用できます。会員だけが使えるのは、貸出・予約・保存書庫など一部のサービスです。

  • 1階から上がって6時を過ぎる

    3階の旧市長室・ソウル資料室、4階の世界資料室、2階のデジタル資料室は火〜日18:00に閉まります。午後に着いたら上の階から回りましょう。

  • 月曜日に行く

    毎週月曜日は休館です。日曜日を除く法定祝日も休みです。

  • 週末も夜9時まで開いていると思う

    21:00までなのは、火〜金の1・2階の一般資料室です。土・日はすべて18:00に閉まります。

  • 車で行く

    駐車スペースがかなり少ないです。市庁駅5番出口か、近くのバス停留所を使いましょう。

FAQ — よくある質問

どの駅の何番出口から行けばいいですか?

1・2号線 市庁駅5番出口です。住所はソウル市中区世宗大路110、ソウル広場前の旧ソウル市庁の建物です。

会員証なしで入れますか?

はい。図書館の資料を読みたい人なら誰でも利用できます。貸出・予約・保存書庫の利用は、ソウル図書館の会員だけです。

何時まで開いていますか?

1・2階の一般資料室は火〜金09:00〜21:00、土・日09:00〜18:00です。デジタル・障害者・世界・ソウル資料室と3階の旧市長室は、火〜日09:00〜18:00です。

休館日はいつですか?

毎週月曜日、日曜日を除く法定祝日と臨時の休日です。毎月22日が火〜金なら「消灯の日」で、09:00〜20:00だけ開きます。

Wi-Fiと充電はできますか?

図書館のどこでも無料Wi-Fi「Seoul」が使えます。充電器は2階の案内デスクで借りられます。

荷物は預けられますか?

1階ロビーにロッカーが53台(平日21:00・週末18:00まで)、4階の世界資料室の中に20台あります。鍵は2階の廊下の案内デスクで受け取ります。

Recap — 出発前の30秒

  • 1・2号線 市庁駅5番出口 → ソウル図書館(中区世宗大路110、旧ソウル市庁)。
  • 月曜休館 · 一般資料室は火〜金09:00〜21:00、土・日09:00〜18:00。
  • 3・4階とデジタル資料室・旧市長室は火〜日18時に閉館 — 午後に着いたら上の階から。
  • 見どころ:3階 旧市長室 · 4階 世界資料室(60か国の寄贈図書・工芸品) · 1・2階 考えの縁側。
  • 会員証なしで閲覧可、無料Wi-Fi「Seoul」、充電器は2階の案内デスク。

参考資料

確認した資料
  • ソウル図書館 — アクセス住所 ソウル市中区世宗大路110 · 1・2号線 市庁駅5番出口 · ソウル広場(172・405・472・N62・N73)・市庁前・徳寿宮・市庁駅の停留所のバス · 空港バス6005・6701・N6701の停留所 · 駐車場が少なく公共交通の利用のお願い · 駐車料金10分ごとに1,000ウォン(平日09:00〜18:00) · 高さ2.3mを超える車は進入不可確認 2026-10-28
  • ソウル図書館 — 利用時間資料を閲覧したい人は誰でも利用可 · 貸出・予約・保存書庫は会員のみ · 一般資料室1・2 火〜金09:00〜21:00、土・日09:00〜18:00 · デジタル・障害者・世界・ソウル資料室09:00〜18:00 · 毎週月曜と日曜を除く法定祝日・臨時休日は休館 · 毎月22日が火〜金なら「消灯の日」で09:00〜20:00確認 2026-10-28
  • ソウル図書館 — 施設・機器の利用ロッカー(1階ロビー53台・平日21:00、週末18:00まで、4階世界資料室内20台、鍵は2階案内デスク) · 無料Wi-Fi「Seoul」 · 2階案内デスクで充電器の貸し出し · 1階ロビーのインターネットPC2台、会員登録なしで30分 · コピー・印刷・スキャンの料金と支払い方法確認 2026-10-28
  • ソウル図書館 — 一般現況(施設現況)1926年竣工、登録文化財第52号(2003年6月) · 旧庁舎が市民のための図書館に · 階ごとの施設確認 2026-10-28
  • ソウル図書館 — 旧市長室の再現空間解放後から2008年5月まで60年あまり歴代ソウル市長が使った執務空間 · 3階のちょうど中央 · 事務用品と家具を再現 · 市長執務室61㎡・応接室64㎡・企画状況室130㎡(255.3㎡) · 区画ごとの展示 · 火〜日09:00〜18:00、月曜・法定祝日休館確認 2026-10-28
  • ソウル図書館 — 一般資料室(考えの縁側)建築家ユ・ゴルがファサードの内側に沿って設計した壁面書架と木の「考えの縁側」 · 読書の憩いの場であり行事が開かれる開かれた広場 · 閲覧席72席(障害者席4席) · 資料検索PC・コピー機・自動貸出返却機 · 1・2階の主題別配列 · 貸出は正会員・準会員確認 2026-10-28
  • ソウル図書館 — 世界資料室海外原書・コリア・コレクション・大使館と文化院の寄贈資料・国外刊行物 · 60か国の大使館・文化院が寄贈した図書と工芸品の展示 · 新聞14種・雑誌46種 · 閲覧席34席 · 大使館寄贈資料は閲覧のみ確認 2026-10-28
  • ソウル図書館 — デジタル資料室生成AI(有料サブスクリプションサービス)専用席 · ChatGPT・Gemini・Perplexity・Canva · 座席予約は当日来館者のみ · 1日2時間確認 2026-10-28

AIキャラクターと一緒に歩くソウルの物語です。スポット情報は公開資料で確認し、写真はAIで制作した演出画像です。 AI活用について